Oracle Autonomous Data Warehouse Cloud 性能検証~アッシュバーン・東京リージョン・大阪リージョンとの負荷比較~

Oracle Autonomous Data Warehouse Cloud 性能検証~アッシュバーン・東京リージョン・大阪リージョンとの負荷比較~

技術者が語るOracle Cloud

皆様、こんにちは。データソリューション部の大黒です。

Oracle Autonomous Data Warehouse Cloud (以下、ADW Cloud)について、ベンチマークツールによる負荷検証を実施しました。

前回はアッシュバーン・東京リージョンでの比較をしましたが、今回は今年1月末に開設された大阪リージョンを加え、アッシュバーン・東京の3リージョンで比較を行いました。

目次

1.初めに

本BLOGでは、Oracle社やコミュニティサイトなどのWeb情報を元に検証環境を準備し、検証した内容となります。クラウド全般的に言える内容ではありますが、クラウド環境は日々改善や機器増強され、性能面の強化などが頻繁に発生しています。その為、本BLOGの検証結果は同様に実施した検証と異なる可能性がございますが、ご容赦の程宜しくお願いします。

※本内容は2020年1月末に検証した内容となります。

2.前提内容

  • 大阪リージョン開設直後に実施した検証となります。

  • 検証実施場所は弊社拠点の東京で実施した検証となります。また、検証は全て同じ端末を使用し実施しています。

  • 各検証はTCP-DSベンチマーク方式で実施しました。
     ※TCP-DS:データ処理エンジンのパフォーマンスを評価する目的で広く使用されている、業界標準の意思決定支援ベンチマーク

  • 単一処理用(Low)・並列処理用(Medium)の2種類のコンシューマグループで同じ内容の検証を実施しました。
     Lowは単一処理のみですが、Mediumは単一処理と並列処理の自動切替です。

  • 検証データは各リージョンにおいて全て同様のデータを使用しました。
     (Swingbenchで生成したデータをDatapumpでエクスポートし、各検証環境にインポートさせました。 )
     ※Swingbench : Oracle用に負荷掛け設計されたベンチマークツール

3.ベンチマーク検証の概要

以下は、ベンチマークに関する検証内容となります。

【全体】負荷テスト実施環境の概要図

oc08.jpg

【全体】負荷テスト検証項目

 No. 検証概要 検証実施日
1 トランザクション数(完了件数) 2020/1/29
2 平均レスポンス時間 2020/1/29
3 最小レスポンス時間 2020/1/29

4.ベンチマーク検証結果

大阪リージョンでは、検証により性能の高低が分かれる結果となりました。
特にセッション数を増やした場合に結果が低いものとなる場合が多く、利用する際は環境を慎重に検討すべきだと考えられました。

大阪リージョンで性能が低くなる原因として以下が考えられます。

  • 検証実施拠点が東京であるため、物理的な距離が関係している
  • 大阪リージョン開設直後であるため、不安定な状態にある

現在は大阪リージョン開設から時間もたっており、弊社には大阪拠点もあるため、検証場所や、条件を変えた検証も今後検討していきます。

【No.1】トランザクション数(完了件数)

■検証結果

コア数:1 データ容量:1GB 実行時間:5分

oc08_1.jpg

コア数:1 データ容量:10GB 実行時間:5分

oc08_2.jpg

コア数:2 データ容量:1GB 実行時間:5分

oc08_3.jpg

コア数:2 データ容量:10GB 実行時間:5分

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■検証結果の考察

データ容量1GBの場合、セッション数20までは、アッシュバーン、東京と比較し大阪リージョンでの差は見られませんでしたが、50セッションになるとLowでは件数が多く、Mediumでは件数が少ない結果となりました。

データ容量10GBでは、1coreのMediumの場合では、大阪リージョンの結果が良いように見られますが、Lowの場合や、2coreの場合を見ると、著しく低い結果となっていることがわかります。

条件と環境により著しく低い結果が出てしまうことを踏まえ、アッシュバーンや東京リージョンよりも、大阪リージョン使用時は環境を慎重に検討する必要がありそうです。

【No.2】平均レスポンス時間

■検証結果

コア数:1 データ容量:1GB 実行時間:5分

oc08_2_1.jpg

コア数:1 データ容量:10GB 実行時間:5分

oc08_2_2.jpg

コア数:2 データ容量:1GB 実行時間:5分

oc08_2_3.jpg

コア数:2 データ容量:10GB 実行時間:5分

oc08_2_4.jpg

■検証結果の考察

最小レスポンス時間では、全体的に大阪リージョンでのレスポンス時間が多くかかっているように見られます。さらに2core10GBの20セッション以上では、計測不能となってしまいました。

ただ1core1GB10セッションの場合など、大阪リージョンが最も少ないパターンも見られるため、状況により使い分ける必要もありそうです。

【No.3】最小レスポンス時間

■検証結果

コア数:1 データ容量:1GB 実行時間:5分

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コア数:1 データ容量:10GB 実行時間:5分

oc08_3_2.jpg

コア数:2 データ容量:1GB 実行時間:5分

oc08_3_3.jpg

コア数:2 データ容量:10GB 実行時間:5分

oc08_3_4.jpg

■検証結果の考察

状況により大阪リージョンのレスポンス時間が非常に長い結果となりました。

他リージョンとそれほど差がない環境と、大きい数値の差が大きく、最小レスポンスでもこれほどの時間がかかるということから、大阪リージョンを使用する際には慎重に検討が必要だと考えられます。

最後に

最後となりますが、弊社は「データベースのオールマイティ企業」を謳っており、データベースに関する経験や知識、技術力を自負しています。

データベース関連での課題解決等、必ずやお客様のお役に立てると信じていますので、何かございましたら弊社へご連絡下さい。