システムエグゼ、和歌山県橋本市とコミュニティバスの利用促進に向けた実証実験を実施

お知らせ

株式会社システムエグゼ(本社:東京都中央区、代表取締役社長:大場 康次)は、2023年2月、和歌山県橋本市と協働で進める地域社会の課題解決に向けたプロジェクトにおいて、コミュニティバスの活性化を目的とした実証実験を行いました。
今後、本実験で得られたデータやアンケート結果などを活用して、利用状況に応じた最適な交通支援対策や地域住民の満足度向上につながる施策を講じ、公共交通の利用促進と持続可能な地域交通の実現に向けて段階的にプロジェクトを進めてまいります。

【プロジェクトの背景】

和歌山県橋本市では、現在、コミュニティバス(運行委託会社:南海りんかんバス株式会社)の運行をバス2台で行い、バスが運行できない地域はタクシー車両によるデマンド交通でカバーしています。
しかし、コミュニティバスの利用者は多くなく、1便あたり約10人乗車できれば事足りる状況であるため、車両の変更や福祉有償運送の活用をはじめとした包括的な見直しを検討していました。
そこで、当社がコミュニティバスに対する住民ニーズの把握や実証実験を行うことで、公共交通機関の利用者を増やすなどの持続可能な公共交通支援対策の協働を提案したことが、本プロジェクトのきっかけです。

【プロジェクト概要】

橋本市における最適な公共交通支援対策の実現をゴールとし、プロジェクトは3つのフェーズに分けて実施します。
フェーズ1(~2023年2月)ではコミュニティバスの乗降状況を把握する実証実験を行い、フェーズ2(2023年4月~2024年3月)では実験結果を踏まえた利用促進策の立案や、地域の他の公共交通・商業施設との連携なども進める予定です。
橋本市独自のMaaSプラットフォームによる交通支援対策を展開するフェーズ3は、2025年4月以降の実施を目指しています。

【フェーズ1における実証実験の概要】

橋本市では、コミュニティバスの利用客が減少傾向にある一方、便数の少なさや停留所の不便さなどに対する不満の声が寄せられていました。
このため、2023年2月から1カ月間、ICTを活用した実証実験を実施し、乗客動向に関する調査を行うこととしました。
また、利用者の多くが高齢者で、QRコードを活用したシステムがどこまで受け入れられるかも大きな課題であったため、橋本市役所において利用ニーズに関するアンケートも実施しました。
アンケート結果はフェーズ2以降の施策に反映します。

実施期間

実証実験:2023年2月1日~2月28日
利用者へのアンケート調査:2023年3月1日~2023年3月17日

内容

本実験ではOracle Cloud Infrastructureを用いたシステムエグゼ独自のMaaSシステムを活用しました。
実験期間中にポイントカードをコミュニティバスの入り口に配置して交付し、降車時に車内のタブレット端末で読み取るとポイントが付与されるシステムを導入。
これにより停留所の利用状況データを取得することが可能となりました。
また、市役所で実施するアンケートに回答すると貯めたポイントを商品券やバス乗車券に交換できるとして、本実験やアンケートへの参加を促進しました。
車内のタブレット端末のGPS機能を使い、利用者が乗りたいバスがどの辺りまで来ているか、インターネットで確認できるロケーションシステムの試験運用も実施しました。


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(写真上)降車時に車内のタブレット端末でポイントカードを読み取るとポイントが付与される

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(写真下)GPS機能でバスの位置が確認できるロケーションシステムの試験運用も実施

【今後の計画】

2023年4月よりフェーズ2を開始する計画です。
フェーズ2では、フェーズ1の実験結果を受けて改善施策の立案を進め、必要であれば追加の実証実験を実施します。
把握した住民ニーズをもとにデマンドタクシーや公共バス、商業施設との連携強化に向けた企画の検討も予定しており、地域活性化施策の推進も視野に入れています。
また、スマートフォンやタブレット端末などが用意できれば、様々な移動手段に対してMaaSの仕組みが可能となるため、送迎バスやシェアサイクルなどへの活用にもつなげたいと考えています。


※Oracle、Java及びMySQLは、Oracle Corporation、その子会社及び関連会社の米国及びその他の国における登録商標です。
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【本リリースに関するお問い合わせ先】
株式会社システムエグゼ 経営企画部 広報担当
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