オフショア開発のよくある失敗とBotDevで実現するボーダレス開発の最前線
システムエグゼの「BotDev」は、多くのプロジェクト経験から培った当社独自の開発標準に基づき、安定した品質を提供するとともに、グループ会社によるベトナムオフショア開発を組み合わせて高い費用対効果を実現するシステム開発サービスです。
本記事では、日本企業が直面するIT人材不足や開発費の高騰、オフショア開発で起こりがちな失敗パターンを踏まえながら、BotDevによる国内外一体の開発体制と、その具体的な成果事例をご紹介します。
目次
1. はじめに
日本企業のDXはエンジニア不足とコスト高騰によって停滞しがちであり、経済産業省の調査でも2030年に最大79万人のIT人材不足が見込まれています。
これらの問題を解決するのに検討されるのが、日本国外でシステム開発を行う「オフショア開発」です。
オフショア開発では、国外のエンジニア人材の豊富さやコスト面でのメリットがある反面、言葉や文化の壁などによるトラブルも発生しがちです。
本記事では、オフショア開発のよくある失敗パターンと、それらの課題を乗り越えるために当社が確立した開発体制「BotDev」についてわかりやすく解説します。
また、BotDevを活用した具体的な事例についてもご紹介いたします。
2. オフショア開発の失敗パターン
ここでは、典型的なオフショア開発の失敗パターンを、要件伝達の観点とそれ以外の観点に分けてご紹介します。
これらの失敗はオフショア開発以外でも起こる可能性がありますが、コミュニケーションや文化の違い、体制の複雑さなどから、オフショア開発では特にトラブルが起こりやすくなります。
1. 要件・コミュニケーション面の失敗
- ① あいまいな仕様のまま開発を開始して大きな手戻りを招くパターン
「とりあえず作ってみてください」「ここはあとで決めます」といった、あいまいな状態のまま開発をスタートしてしまうケースです。
仕様が確定する前にフル実装が進んでしまい、中盤以降で仕様が固まったタイミングで、設計やテーブル構造から大幅な見直しが必要となり、結果として大きな手戻りにつながります。 - ② テキスト仕様と口頭補足だけに依存し、意図が十分に伝わらないパターン
「一覧画面」「検索画面」などのテキスト仕様書と会議での口頭補足だけで進めてしまい、画面モックや業務フロー図などの具体的なイメージ共有が不足しているケースです。
UI/UXや画面遷移、動きのイメージが双方で大きく異なるまま実装が進み、完成後に期待とのギャップが明らかになって画面の作り直しが相次ぎます。 - ③ 業務知識を十分に共有しないまま、項目定義だけを渡してしまうパターン
業務フローやビジネスルールの背景を十分に共有しないまま、項目定義書やIF仕様だけを渡してしまうケースです。
開発側は「仕様書通りに動くシステム」は作れるものの、業務的には望ましくない挙動等が多発し、受入テストで多くの手戻りが発生します。 - ④ コミュニケーションとレビューが不足し、「出来上がるまで中身が見えない」パターン
重要な設計の相談までチャットのやり取りだけで済ませてしまい、定期的なレビューや成果物確認の場が設けられていないケースです。
認識のズレに気づくのが遅れ、最終段階になってから期待値と大きく異なる成果物や、受入テストで多数の指摘が発覚します。
その結果、スケジュール上大きな改修が難しく、「問題だと分かっていても直しきれない」仕様が残ってしまいがちです。
2. 体制・品質・マネジメント面の失敗
- ① コスト優先のベンダー選定により、品質とコミュニケーションに課題が生じるパターン
「とにかく単価を下げたい」という観点だけでパートナーを選定した結果、開発体制や品質管理プロセス、コミュニケーション能力が不十分であることが後から判明するケースです。
結果として、品質確保のために日本側の負担が増大し、当初想定したコストメリットが得られないことも少なくありません。 - ② メンバーの入れ替わりが激しく、ノウハウが蓄積されないパターン
プロジェクト途中で主要メンバーの交代が頻発し、業務知識や設計方針の引き継ぎが十分に行われないケースです。
レビューやテストのたびに基本的な説明からやり直すことになり、生産性の低下や品質のばらつきを招きます。 - ③ 進捗・品質がブラックボックス化し、問題の発見が後手に回るパターン
進捗報告や品質指標(不具合件数、テスト状況など)が十分に共有されず、日本側からは「順調に進んでいるかどうか」が見えにくい状態になってしまうケースです。
実際には遅延や品質問題が発生していても、顕在化するのは受入テストや本番直前のタイミングであり、対応の選択肢が限られてしまいます。
3. オフショア開発の失敗を防ぐBotDevの特長
システムエグゼのBotDevは、Borderless OneTeam Developmentの略称で、日本国内に常駐しているPMとブリッジSE、ベトナム現地のコミュニケーターの三層で品質と納期を担保する体制が特長です。

オフショア開発で起こりがちな要件伝達の齟齬や手戻りリスクを、日本側の主導で抑えつつ、ベトナムリソースを弾力的に活用できるため、コスト・品質・納期のバランスを高レベルで実現できます。
BotDevではオフショア開発のリスクを次のような仕組みによって低減しています。
1.日本側主導の要件定義とレビュー体制
国内常駐のPM・ブリッジSEが要件定義から設計レビューまで一貫してリードし、あいまいな仕様のまま開発が進まないようコントロールします。
画面モックや業務フロー図を用いたレビューを行うことで、「イメージの齟齬」を早期に解消します。
2.業務知識を踏まえた設計支援とドキュメント整備
日本側メンバーが業務フローやビジネスルールを整理し、ベトナム側と共有する前提条件を揃えます。
単なる項目定義やIF仕様の受け渡しにとどまらず、「なぜその仕様なのか」という背景まで含めて伝達することで、業務に即した設計・実装を促します。
3.三層コミュニケーションによる認識ズレの早期検知
日本側PM・ブリッジSEと、ベトナム現地コミュニケーターが連携し、定例会議や日次の進捗共有を通じてコミュニケーションの抜け漏れを防ぎます。
重要な論点はチャットだけで完結させず、オンライン会議やレビューの場で認識を合わせる運用を徹底します。
4.固定チーム運用によるノウハウ蓄積と安定した品質
可能な限り同一メンバーでのチーム編成を継続し、プロジェクト内での業務知識・設計方針を蓄積します。
メンバー交代が必要な場合も、日本側ブリッジSEが中心となって引き継ぎを行い、品質のばらつきを抑えます。
5.進捗・品質の見える化と早期エスカレーション
進捗状況や不具合件数、テスト実施状況などを定期的に共有し、日本側からもプロジェクト状況を把握しやすいようにしています。
遅延や品質上の懸念が見えた段階で早期にエスカレーションし、対策を検討・実行することで、本番直前になって問題が顕在化するリスクを低減します。
次章では、BotDevを活用し成功したプロジェクト事例をご紹介します。
4. 事例1 東光電気工事様「材料発注DXシステム」
東光電気工事様では、現場から代理店への材料発注を電話やメールで行っており、データの未蓄積や重複発注が課題でした。
BotDev体制で開発したWebベースの材料発注DXシステムにより、現場ごとの発注履歴が蓄積され、データに基づき購買計画が可能になっています。
また、全社展開を見据えた運用体制を予算内で構築できた点が評価されています。
事例の詳細はこちらをご覧ください。
5. 事例2 ファイントゥデイ様「マスタ管理最適化」
ファイントゥデイ様では、グローバルERPの利用拡大に伴い、品目マスタ入力の手間とライセンスコストの増大が障壁となっていました。
BotDevを活用してスクラッチ開発したマスタ管理支援システムでは、ERPとの連携を維持したままUIを刷新し、トラブル削減と入力精度向上を同時に達成しています。
事例の詳細はこちらをご覧ください。
6. おわりに
BotDevは人材不足の時代における“いいとこどり開発”として、お客様のニーズに合わせた最大の価値をお届けしています。
また、システムエグゼでは課題ヒアリングから体制設計まで、幅広い領域をサポートしています。
BotDevに興味をお持ちの方は、お問い合わせフォームからお気軽にご相談ください。