Internet Explorer(IE)が使えない理由と今すぐやるべき解決策
長年、Windowsの標準ブラウザとして親しまれてきたInternet Explorer(IE)ですが、2022年6月15日(日本時間16日)をもって正式にサポートが終了しました。
多くの企業はIEモードを利用し、延命してきましたが、IEモード自体も2029年までのサポート予定となっています。
企業は2029年までに、IE依存の古いシステムを完全に刷新するか、他のブラウザでも動作するよう改修する必要があります。
本記事ではシステム担当者だけでなく、IEを日常的に利用していた方にもわかりやすく、IEのサポート終了の詳細、使い続けられない理由、そして具体的な解決策を解説します。
目次
1. Internet Explorer 11のサポート終了による変化
Internet Explorer 11のサポート終了により、以下のような変化が発生しています。
起動時のリダイレクト
現在、IEを起動しようとすると、自動的に後継ブラウザであるMicrosoft Edgeにリダイレクトされる仕組みになっています。
これは、ユーザーを安全なブラウザ環境へ誘導するためのMicrosoftの措置です。
完全な無効化
Windows 10および11の最新アップデートでは、IEが完全に無効化されました。
これにより、IEのアイコンをクリックしても起動しない、または起動後すぐにMicrosoft Edgeが開くという状況になっています。
セキュリティ更新の停止
サポート終了後は、セキュリティの脆弱性が発見されても修正パッチが提供されません。
つまり、万が一IEを使い続けた場合、サイバー攻撃のリスクに常にさらされる危険な状態となります。
このような変化により、「IEを使いたいけど使えない」という状況が生まれています。
2. IEを使いたくても使えない理由
IEは、後継のブラウザが登場しているのにも関わらず、多くのユーザーが「使い続けたい」と考えています。
その背景とIEが使えない理由を整理してみましょう。
古い社内システムがIE専用設計
企業の基幹システムや社内ポータルサイトの多くは、10年以上前にIE専用で構築されています。
これらのシステムは、IEの独自仕様であるActiveXコントロールや特定のJavaScriptライブラリに依存しているケースがあります。
そのため、他のブラウザでは正常に動作せず、画面のレイアウトが崩れたり、機能が使えなくなったりする問題が発生します。
業務フローがIE前提で構築されている
長年の運用により、業務マニュアルや手順書がすべてIEの操作を前提に作成されています。
ブラウザを変更すると、操作方法が変わり、従業員の再教育や手順書の全面改訂が必要になります。
特に多数の拠点を持つ企業や従業員のITリテラシーに問題を抱える組織では、移行コストが大きな負担になると言われています。
システム改修の予算と時間が確保できない
IE専用システムを他のブラウザに対応させるには、システムの全面改修が必要になるケースが多く、多額の予算と長期間の開発期間が求められます。
特に中小企業では予算の確保が難しく、大企業でも他の優先度の高いプロジェクトとの兼ね合いで、すぐには着手できないという事情があります。
セキュリティリスクへの認識不足
「今までずっと使えていたから大丈夫」という認識のもと、サポート終了後もIEを使い続けようとする組織もあります。
しかし、セキュリティ更新が停止したブラウザを使用することは、情報漏洩やマルウェア感染のリスクを大幅に高めます。
このように、IEを使いたいけど使えない、または使うべきではないという状況が生まれています。
3. Internet Explorer 11サポート終了後の解決策
Internet Explorer 11のサポート終了に伴う課題には、実は効果的な解決策が用意されています。
Microsoft EdgeやGoogle Chromeへの移行が基本方針
Microsoftが推奨する解決策は、後継ブラウザである「Microsoft Edge」への完全移行です。
Edgeは現代のWeb標準に準拠しており、セキュリティ性能も高く、定期的なアップデートが提供されます。
EdgeはChromiumベースで開発されているため、動作速度も速く、多くのWebサイトで快適に利用できます。
Windows 10および11には標準搭載されており、追加インストールの必要もありません。
また、企業の方針によっては「Google Chrome」への移行も選択肢となります。
EdgeとChromeは同じChromiumベースのため、どちらも現代のWeb標準に対応した安全なブラウザ環境を提供できます。
EdgeのIEモードで互換性を確保
「それでも古いシステムが動かない」という課題に対する解決策が、Edgeの「IEモード」です。
IEモードは、Edge上でIEのエンジンを動作させる機能で、IE専用の古いWebサイトやシステムをEdge内で利用できます。
Edgeの「IEモード」により、新しいサイトは最新のEdgeエンジンで、古いシステムはIEモードで、というハイブリッドな運用が実現します。
IEモードの主な特徴は以下の通りです。
IEモードの主な特徴
- ActiveXコントロールなどIE固有の技術に対応
- 企業の管理者がグループポリシーで設定可能
- ユーザーは意識せず自動的に切り替わる
- セキュリティはEdgeの保護下で動作
IEモードは、企業のIT管理者が以下の手順で設定します。
IEモードの設定方法
Microsoft Edgeの管理用テンプレート(ADMX)を導入
- グループポリシーでIEモードを有効化
- IE互換が必要なサイトのURLリストを作成
- XMLファイルでサイトリストを配信
個人ユーザーの場合も、Edgeの設定からIEモードを有効化し、特定のサイトでIEモードを使用するよう設定できます。
4. IE終了は新たなスタート
IEのサポート終了は、多くの企業にとって大きな転換点となりました。
使いたいけど使えない理由は、長年のIE依存によるシステムの老朽化と、セキュリティリスクの高まりにあります。
しかし、Microsoft EdgeやGoogle Chromeへのブラウザ移行、そしてEdgeのIEモードという解決策により、古いシステムを使いながら安全性を確保する道が用意されています。
2029年までの猶予期間を活用し、計画的にシステムを刷新することで、より安全で効率的なIT環境を構築できます。
5. システムエグゼの包括的な移行支援サービス
システムエグゼでは、IEからMicrosoft EdgeまたはGoogle Chromeへの移行を総合的にサポートしています。
IEモード暫定対応から恒久対応への移行や、既にIEモードで暫定対応されている企業様には、2029年のサポート終了を見据えた恒久対応への移行プランをご提案します。
- 現行システムと同等の操作性を維持
独自の分析ツールで影響箇所を特定し、PoCを実施して画面の再現性を確認。ユーザーが違和感なく利用できる環境を実現します。 - 短期間での移行実績
小規模システムなら最短2.5ヶ月、大規模な工場基幹システム(60画面規模)でも3ヶ月での移行実績があります。大手総合電機メーカーや重工業メーカーでの豊富な実績に基づき、確実な移行をご支援します。 - コスト最適化の実現
ベトナム子会社を活用したオフショア開発により、品質を維持しながら費用対効果の高い開発を実現します。また、ブラウザ移行と同時にクラウド環境への移行やデータベース最適化、ミドルウェアのバージョンアップを組み合わせることで、システム全体の保守性向上とコスト削減を同時に達成できます。 - 調査から保守までの一貫サポート
移行経験豊富なスペシャリストが、事前ヒアリング・PoC実施・移行計画策定・システム構築・移行後の保守サポートまで、一貫してご支援します。
Internet Explorer 11のサポート終了は、終わりではなく新しいスタートです。この機会に、自社のITインフラを見直し、最新の技術基盤への移行を進めることをお勧めします。
ECサイトから基幹システムまで、どのようなシステムでもご相談を承っております。お困りの際は、ぜひお気軽にお問い合わせください。
▼関連サービス
脱IE(Internet Explorer)ブラウザ移行サービス
