第13回：MySQLとMariaDBの比較

皆様、こんにちは。
MySQLとMariaDBについて最新バージョンをインストールし、各DBの違いについて検証を行いました。

１．検証環境

自分のPC上のVirtualbox6.0.10上に「CentOS Linux release 7.6」を構築し検証しました。

【ホストOS】

OS:Windows10
CPU:コア数4、スレッド数8
メモリ:8GB
VM：Virtualbox6.0.10

【ゲストOS】

OS:CentOS Linux release 7.6
CPU:1CPU
メモリ：1G

バージョン	basedir	port	innodb_buffer_pool_size
8.0.18 MySQL Community Server	/usr/local/mysql80	3308	512M
10.4.10-MariaDB Server	/usr/local/mariadb	3309	512M

※バイナリインストールでフォルダを分けることで同環境に共存を実現

ストレージエンジン

	MySQL	MariaDB
ARCHIVE	〇
Aria		〇
BLACKHOLE	〇
CSV	〇	〇
FEDERATED	〇
InnoDB	●	●
MEMORY	〇	〇
MRG_MYISAM	〇	〇
MyISAM	〇	〇
PERFORMANCE_SCHEMA	〇	〇
SEQUENCE		〇

※●はデフォルトストレージエンジン

文字コード

mysql> status									
--------------									
			～省略～				
Server characterset:    utf8mb4									
Db      characterset:    utf8mb4									
			～省略～				
--------------									
									
									
MariaDB [(none)]> status									
--------------									
			～省略～				
Server characterset:    latin1									
Db      characterset:    latin1									
			～省略～				
--------------		

	MySQL	MariaDB
character_set_server	utf8mb4	latin1
character_set_database	utf8mb4	latin1

MariaDBで日本語（マルチバイト）を使用するにはUTF8に変更する必要があります。

その他パラメータ差異については、下記のURLを参照ください。
https://mariadb.com/kb/en/library/system-variable-differences-between-mariadb-104-and-mysql-80/

２．パフォーマンス検証

負荷ツール「mysqlslap」を使いパフォーマンス検証を行いました。

▶mysqlslapとは

MySQLが公式でサポートしている負荷エミュレーションクライアントです。
MySQLサーバのクライアント負荷をエミュレートし、各ステージのタイミングを報告する診断プログラムです。

試験ケース

項目	設定値
スレッド数	50
データ件数	1000
クエリ数	1000

NO	ケース
1	read(テーブルスキャン)
2	write(テーブルへの挿入)
3	key(主キー読み取り)
4	mixed(挿入とテーブルスキャンを半々)
5	update(更新)

３．検証結果

ケース	平均（Average number of seconds）※単位：秒
	MySQL 8	MariaDB 10
read(テーブルスキャン)	7.125	6.011
write(テーブルへの挿入)	0.463	0.221
key(主キー読み取り)	0.2	0.16
mixed(挿入とテーブルスキャンを半々)	0.365	0.235
update(更新)	0.559	0.274

※特定条件（PC上の仮想環境上、デフォルトパラメータ、負荷ツール）での性能試験結果となりますので、参考情報としてお考え下さい。