RPA業務自動化ソリューション 導入事例

「働き方改革」の一環としてRPAを導入
短期間で数多くの業務をロボット化できた秘訣や、
RPAを社内に浸透させるために行った工夫とは

スカパーJSAT株式会社 様
事業内容宇宙事業、メディア事業
URLhttps://www.skyperfectjsat.space/

現在、多くの企業において、労働力不足の解消や生産性向上に貢献するツールとして業務自動化ツール、RPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)の導入が進められている。
業務のうち、反復的な単純作業をロボットに代替させることで、社員はよりクリエイティブな業務を進められるほか、ロボットの正確で迅速な処理により、生産性や品質、精度、コンプライアンスの向上も期待できる。

スカパーJSAT株式会社では、RPAを今回導入したことにより、業務の効率化だけでなく、ルーティン業務に携わる社員の精神的な負担も軽減することができたという。
本事例では、RPAを円滑に導入するために同社が行った取り組みや、その成果を紹介する。

スカパーJSATグループおよびスカパーJSAT株式会社について

スカパーJSATグループは、スカパーJSAT株式会社を中心に宇宙事業およびメディア事業を展開している。
宇宙事業では、宇宙から海洋空間においてアジア最大数の通信衛星や低軌道衛星、ドローンなどのインフラを活用した通信事業を行っており、衛星通信サービスの提供だけでなく、こうしたインフラから得られる様々なデータを活用し、新しい宇宙ビジネスを創出。メディア事業では、衛星多チャンネル放送「スカパー!」に加え、インターネットや光回線を経由した視聴サービスを提供するなど、300万件を超える顧客基盤をベースに、生活に密着した豊かな時間を過ごすためのサービスを提供している。

業務効率化と社員のストレス軽減を目指しRPAを導入

今回、同社がRPAの導入を進めた理由は、日々発生する「重要だが単調な業務」をロボット化することで、社員には創造的な仕事に時間を割いてほしいと考えたためだ。
また、業務の効率化だけでなく、心理的負担の軽減にも期待したという。

「例えば、今回、広報・IRで作成している『株価レポート』をロボット化し、外部サイトから株価や日経平均数値などのデータを収集し、エクセルでまとめたものを全社に毎日メール配信するところまでを自動化しました。担当者も情報転記ミスのプレッシャーから解放されたと喜んでいます」(山縣氏)。
なお、今回の導入にあたり、「これロボ(これってロボットにできますか?の略)プロジェクト」を発足し、社員からロボット化する業務について積極的に意見を募った。

3つのフェーズに分けてプロジェクトを推進

導入は検証、準備、本格導入の3つのフェーズに分けて進めた。
検証フェーズでは、RPA製品の選定と技術習得を目的とし、5つの業務を題材にサンプルロボットを作成した。
米持氏は、「社内向け説明資料の作成や予算の獲得など一番苦労したフェーズでしたが、システムエグゼの協力もあり、無事に進めることができました」と語る。
準備フェーズでは、開発方針や業務選定基準を決定。また、野良ロボ対策を含めたやるべきことの整備をシステムエグゼに依頼した。「他社様での実績があり、経験やノウハウを有していたため、安心して任せられました」(米持氏)。

こうして準備を進めた結果、本格導入フェーズをスムーズにスタートすることができた。2018年10月上旬に第1号となる「株価レポート」ロボットが稼働、その後半年間で32を超えるロボットが誕生した。

社内認知度を高めるため、プロジェクトのキャラクターを考案

社内のRPA導入プロジェクトに関する認知を拡大するため、「これロボプロジェクト」のキャラクター「これロボくん」を考案した。
社内各所のサイネージに表示するなどし、愛着を持ってもらえるよう工夫した。そのほか、社内ポータルサイトに専用ページを作成したり、社内報で利用者の声を定期発信したりするなどして浸透を図った。

一方、運用面では、ファイルサーバや業務システムへのアクセスコントロールをどうするかなどセキュリティの課題もあった。この対策のため、「RPAデスク」を設置し、関連チームと連携しながら運用ルールを決めていった。

業務を理解しているシステムエグゼだからこそプロジェクトがスムーズに進行した

今回、短期間で多くの業務をロボット化するなど、導入プロジェクトをスムーズに進めることができた理由として、システムエグゼのノウハウが全工程で活かされたことが大きいと米持氏は語る。
「もともと、当社の業務システムの保守・運用を委託していたため、業務やシステムに関する理解があったことも要因だと思います。技術面だけでなく、プロジェクトの立ち上げから運用まで積極的にアドバイスをいただいたことで、スムーズに進めることができました。」

社員から「精神的な負担がなくなった」と嬉しい評価

RPA導入後に社内から寄せられた評価で、担当者として一番嬉しかったのは「精神的な負担がなくなった」という声だと下吹越氏は話す。
「単純だけれど決まった時間に絶対にやらなければいけない毎日の作業は本当に負担だったと思います。業務の効率化はもちろんですが、精神的な負担が大きいルーティンワークをロボットに安心して任せられるということで、関連部署の社員から『本当にありがたい』という声を聞きます。」

今後さらなる業務改革で企業価値向上を目指す

米持氏は、今回の導入プロジェクトを通じて、業務革新チームが現場からかなり頼られるようになったと感じているという。
「システムエグゼの丁寧な仕事ぶりについても報告を受けています。今後は、もっと現場に踏み込んで、業務の改革・革新に貢献するシステム化の提案を、システムエグゼとともに積極的に行いたいと考えています。そして、グループ全体でもさらなる業務効率化と働き方改革を進めることで生産性の向上を実現するとともに、社員、お取引先、地域社会などすべてのステークホルダーに向き合いながら、会社の変革に挑戦し、スカパーJSATグループの企業価値向上を目指します」(米持氏)。

  • 記載されている社名、製品やサービス等の名称およびロゴは一般に各社の商標または登録商標です。
  • 掲載内容はすべて取材当時のものであり、現在とは異なる場合があります。
お問い合わせはこちら 「RPA業務自動化ソリューション」の詳細はこちら 事例一覧へ戻る