Snowflakeとは?情シスが知っておきたい特徴と選定ポイントを解説
Snowflake(スノーフレーク)とは、企業に蓄積されたさまざまなデータを集約し、分析や活用につなげるクラウド型のデータプラットフォームです。
データ量の増加やシステムの複雑化に伴い、「必要なデータをすぐに使えない」「運用に手間がかかる」といった課題を抱える企業も少なくありません。
Snowflakeは、データ量や処理能力を柔軟に調整でき、部門をまたいだデータ活用や複数システムのデータ連携にも役立つ点が注目されています。
しかし、「Snowflakeとは?」「ほかの製品と比べて何がすごいの?」と疑問を抱く方も多いかと思います。
本記事では、Snowflakeの意味や特徴、導入を検討している方に向けて選定ポイントを解説します。
1. Snowflakeとは?初心者向けに解説
まずは簡単にSnowflakeの基本的な意味や役割、できることを紹介します。
Snowflakeの意味と基本的な役割
Snowflakeは、企業に分散するデータを集約し、保存・加工・分析できるクラウド型データプラットフォームです。
販売管理や会計、顧客管理などのデータを一元化すると、売上分析や顧客分析、経営判断に活用しやすくなります。
クラウドサービスのため、専用サーバの用意やインフラの保守・アップデートにかかる負担を抑えられる点も特徴です。
DWH(データウェアハウス)やデータ基盤との違い
DWHとは、業務システムなどから集めたデータを、分析しやすい形で保存する仕組みです。
一方、データ基盤は、データの収集、保存、加工、分析、共有までを含む仕組み全体を指します。
DWHは、データ基盤を構成する要素の一つです。
SnowflakeはDWHとして利用できるだけでなく、データの取り込みや加工、分析、共有にも対応しています。
そのため、単なるデータの保管場所ではなく、企業全体のデータ活用を支える基盤として利用できます。
Snowflakeでできること
Snowflakeでは、主に次のようなことができます。
- 複数のシステムに分散したデータを集約する
- 売上分析や顧客分析、需要予測などに活用する
- BIツールと連携し、グラフやダッシュボードで可視化する
- データ量や利用者数に応じて処理能力を調整できる
- 権限を設定し、部門間や企業間でデータを共有する
このように、Snowflakeはデータを保存するだけのツールではありません。
社内に分散しているデータを整理し、分析や業務改善、経営判断につなげるためのデータ活用基盤です。
2. Snowflakeが従来のデータ基盤と異なる特長・メリット
Snowflakeが注目される理由は、大量のデータを保存できるだけではありません。
保存と処理を分けて管理し、利用状況に応じて処理能力を調整できる点や、社内外のデータ共有・外部データの活用にも対応しているのも特長です。
次に、従来のデータ基盤との違いを分かりやすく紹介します。
ストレージとコンピュートを分離できる独自のアーキテクチャ
Snowflakeでは、データを保存する「ストレージ」と、検索や集計を行う「コンピュート」を分けて管理できます。
コンピュートには、「仮想ウェアハウス」と呼ばれる処理環境を使用します。
従来型のデータ基盤では、保存容量と処理性能を同じサーバでまかなう場合があります。
一方、Snowflakeでは、データを保持したまま処理性能を調整できます。例えば、夜間のデータ取り込みと日中のBI分析に、別々の処理環境を割り当てることも可能です。
保存容量と処理性能を分けて管理できるため、データ量や利用目的の変化に対応しやすい点が特長です。
データ量や利用状況に応じて処理能力を柔軟に調整できる
Snowflakeでは、仮想ウェアハウスのサイズを変更し、処理能力を調整できます。
大量のデータを処理するときは大きな環境を使い、通常時は小さな環境にするなど、用途に応じた運用が可能です。
一定時間使われていない環境を自動停止する設定もでき、コスト管理にもつながります。
ただし、利用量や稼働時間が増えると費用も増加するため、処理性能とコストを継続的に管理する必要があります。
部門・企業間でデータを共有できる「Secure Data Sharing」
Snowflakeには、アカウント間でデータを共有できる「Secure Data Sharing」があります。
「Secure Data Sharing」を利用すれば、データをファイルで送付したり、共有先ごとにコピーを作成したりせず、指定したデータを共有できます。
グループ会社間での売上データの共有や、営業部門とマーケティング部門による共同分析などに活用できます。
データのコピーや更新作業を減らせる一方、個人情報や機密情報を扱う場合は、権限管理やマスキング、アクセス記録などを適切に設計する必要があります。
外部データやサービスを活用できる「Snowflake Marketplace」
「Snowflake Marketplace」では、外部企業が提供するデータセットやデータ関連サービスを探して、自社の分析に取り入れられます。
例えば、販売データに市場情報や位置情報を組み合わせると、地域ごとの需要や市場動向を分析できます。
自社だけでは収集しにくいデータを活用し、分析の幅を広げられる点がメリットです。
利用する際は、データの定義、更新頻度、費用、利用条件などを確認し、自社の業務に適しているかを見極めることが重要です。
Snowflakeは、保存と処理を分離した柔軟な構成に加え、Secure Data SharingやMarketplaceによって、組織や企業を越えたデータ活用を支援します。
これらが、従来型のデータ基盤と異なるSnowflakeの特長です。
3. Snowflakeの比較ポイント
Snowflakeには、データを柔軟に扱える仕組みや、社内外でデータを共有しやすい機能があります。
ただし、データ基盤を選ぶ際は、機能の多さだけでなく、自社の課題や既存環境に適しているかを確認することが重要です。
Snowflakeの強みが生きる企業・利用シーン
Snowflakeは、複数のシステムや部門にデータが分散している企業に適しています。
例えば、営業、マーケティング、会計、販売管理などのシステムが個別に運用されている場合、全社横断の分析を行うには、データの収集や加工に時間がかかります。
Snowflakeをデータ活用の中心に置くと、各システムのデータを集約して、共通の指標で分析しやすくなります。
また、利用者数やデータ量が今後増える見込みの企業にも向いています。
将来的にBIツールの利用部門を増やしたい場合や、外部データを組み合わせて分析したい場合は、拡張性を含めて検討する価値があります。
さらに、グループ会社や取引先とデータを共有したい企業にも適しています。
権限を管理しながら組織間で活用したい場合に、Snowflakeのデータ共有機能を生かせます。
一方、扱うデータ量や分析用途が限られている場合は、より小規模なサービスの方が適している可能性もあります。
従来型DWHから移行するときの確認ポイント
従来型のDWHから移行する場合は、まず現在の環境にどのような課題があるのかを整理します。
例えば、データ量の増加による処理時間の長期化、サーバの保守や拡張にかかる負担、部門ごとに異なるデータ管理などが挙げられます。
移行前には、対象データ、既存のバッチ処理、BIツールとの連携、ユーザー権限などを確認します。
長年使われているシステムでは、不要なデータや処理が残っている場合もあるため、すべてをそのまま移行するのではなく、対象範囲を見直すことも大切です。
他のクラウド型データ基盤と比較する際のポイント
Snowflakeと他のデータ基盤を比較する際は、単純な性能や機能数だけで判断しないようにしましょう。
主な比較項目は、次のとおりです。
- 既存のクラウドや業務システムとの連携性
- データ量や利用者数の増加への対応力
- 部門間・企業間でのデータ共有のしやすさ
- Marketplaceなどによる外部データの活用性
- 権限管理や監査への対応
- 社内の運用スキルや体制との相性
Snowflakeは、データ共有や外部データの活用を重視する企業に適しています。
一方、特定のクラウドサービスとの連携や既存の運用体制を最優先する場合は、他の製品が適している場合もあります。
費用・連携・権限・運用体制を事前に確認する
Snowflakeは、利用量に応じて料金が変わる従量課金型です。
利用状況に合わせて処理能力を調整できるため、コストを管理しやすい点がメリットです。
導入前に、連携するデータや利用者の範囲、権限管理、個人情報の扱いを整理しておきましょう。
また監視や障害対応の体制を決めておく必要があります。
4. おわりに
Snowflakeは、データの保存と処理を柔軟に管理できるだけでなく、社内外のデータ共有や外部データの活用にも対応するデータプラットフォームです。
一方で、導入に当たっては、自社のデータ量や利用目的、既存システムとの連携、費用、運用体制などを総合的に検討する必要があります。
Snowflakeが自社に適しているのか、他の製品と比較してどれを選ぶべきか、判断に迷うケースも少なくありません。
システムエグゼでは、これまで培ってきたSnowflakeに関する知見と実績を生かし、お客様の課題や環境に応じた導入・活用を支援します。
他のデータ基盤や関連製品とも比較しながら、お客様に適した製品・サービスや構成を選定します。導入検討時のご相談から、要件整理、データ連携、権限設計、導入後の運用まで、データ活用を総合的にサポートします。
「Snowflakeを導入すべきか分からない」「自社に合うデータ基盤を比較したい」「導入後の費用や運用が不安」といった課題がありましたら、ぜひシステムエグゼにご相談ください。