導入製品:EXEX(エグゼクス)販売管理

変化する業務に対応できなくなったシステム
リプレースの鍵はリアルタイムな「見える化」

株式会社新栄エンジニア 様
事業内容ガス設備の設計・測量
URLhttp://www.shineiengineer.co.jp/
所在地千葉県市原市五井東3丁目12-4
設立1988年6月20日
資本金1,000万円
従業員数31名
株式会社新栄エンジニア 様
株式会社新栄エンジニア 様

千葉県南西部エリアの都市ガス供給会社である大多喜ガス。「千葉県で産出された天然ガスを千葉県のお客さまにご利用(消費)いただく『千産千消エネルギー』」を掲げ、千葉県下において家庭向け、大口需要家向け合わせて約16万件のお客さまにガスを供給している。大多喜ガスの子会社である新栄エンジニアは、配管設備の設計や官公庁などの申請書類作成、管理図面の作成を行っている。他にも、お客様に対しガスの配管や施設関係の調査・点検という業務も行っている。

新栄エンジニアにはある課題があった。年々変化している業務に対し、利用しているシステムが古くなり、原価管理という労務費の計算などが上手くできなくなっていた。2015年よりプロジェクトチームを組み新システムの導入を模索した同社がいかにして課題を解決したのかを取材した。

システムの老朽化に伴うリプレース 収支をリアルタイムに見える化

川﨑 崇 氏
川﨑 崇 氏

2015年、同社は新しい販売管理システムの導入に向けてプロジェクトチームを編成し、情報収集を開始した。

「これまで利用していたシステムは10年以上前に簡易的に作成したシステムのため、原価管理という労務費の計算などが上手くできなくなっていました。さらに、入力する作業者の負担も大きく、システムとして機能しなくなっていました。それまでは、手書きで工数などの内容を書き、その後システムに入力しなければならなかったんです。それを各人にやってもらうと手間がかかり、他の業務に支障が出るので、入力する担当者を決めて月に1回まとめて入力していました。ただ、その運用では、リアルタイムに状況が見られませんでした。」当時の課題をこのように話すのは、同社技術部 次長の川﨑崇氏だ。

情報収集にあたり、3社の企業に来社してもらい課題や実現したいことを相談した。3社中2社はパッケージ製品を業務に合わせて作りこむというもので、パッケージ購入費用の他に多額のカスタマイズ費用も発生してしまう。残りの1社である富士ゼロックス千葉からは、システムエグゼの『EXEX(エグゼクス)販売管理』(以下:エグゼクス販売管理)を紹介され、システムエグゼの話を聞いてみることにした。

「システムエグゼのエグゼクス販売管理の特徴として、見積/受注/売上/発注/仕入の他、お客様とやり取りした履歴などの営業情報が難しい操作をしなくても、システムが自動的に顧客や案件ごとに整理してくれる点がありました。これが基本機能として搭載されていることは、工事案件ごとに進捗や収支(原価管理)をリアルタイムに見える化することがシステム導入の目的のひとつであった弊社には大きな魅力でした。他の2社から提案を受けたシステムでは、『案件ごとの進捗や収支のリアルタイムでの見える化』を実現する機能は基本機能では搭載されておらず、カスタマイズ対応した場合の費用が予算に見合わないことが分かりました。一方、システムエグゼは、業務とエグゼクス販売管理に登録するデータ項目を合わせたい箇所など、細かい部分もカスタマイズで柔軟に対応してくれるため、他の2社に比べてコストパフォーマンスも抜群でした。システムを実際に操作しながらデモをしていただき、導入後の運用についてもイメージできたので、この時に”これで決まり”だなと思いました」と川﨑氏は話してくれた。

その後、詳細な打ち合せを何度か経て、2015年9月にエグゼクス販売管理導入の社内決裁が下り、これとほぼ同時に仮運用をスタートした。

トライアル期間に実感したシステムエグゼの柔軟な対応力

「社内決裁が下りてからシステムエグゼさんに依頼し、フィット&ギャップを行うための環境をクラウド上に用意していただくまでの期間は数日でした。それから、社内スタッフに実際にシステムの登録作業を行ってもらい、従来からの変更点、例えば手書きからシステムへの登録になることで変わる手順や帳票の調整など、細かな部分を確認しました。これまで行っていたものと変更になる点、例えば手書きからシステムへの登録に変更となることで手順の変更や帳票の調整など細かな部分の確認を行いました。業務の中で利用するため、どのような仕様にすればユーザーが使いやすいのか、入力後にチェックしやすくするためにはどんな機能が必要か、など多くのことを考えながら時間をかけて確認を行いました。ユーザーの入力作業や入力情報の活用を効率良く行うにはどのような仕様が最適かということを、実際にエグゼクス販売管理を利用しながら一つ一つ解決していきました」と、仮運用時の状況を教えてくれたのは総務部 マネージャーの高橋美喜氏だ。

「結局、入力したデータがどのようにリンクされるのか、リンクされない場合は不具合なのか仕様なのか、そうした部分を確認しながらの作業でしたので、思ったように進まずに時間だけが過ぎていく時期もありました。実際、ユーザー数名に利用してもらい、要望を出してもらいながら進めた部分もありました。ユーザーそれぞれが思うところが違ったり、こうして欲しいという要望もありましたが、会社としてどこまで対応するのかやシステムエグゼに対応してもらえるのかという不安を抱えていました。本来であれば、トライアル利用の前に実現したいことをもう少し明確にし、データの見え方など詳細を詰めるべきだったのですが、実際に利用してみて初めて分かることもあり、そうしたことができませんでした」と高橋氏は振り返る。

しかし、システムエグゼは同社のカスタマイズ要望に対し、柔軟な対応を示した。その柔軟な対応を同社は高く評価している。

「私自身が、こんなシステムでこういうデータを出力したいということが明確に伝えられませんでしたし、システムのことがわからない部分も多かったので素人のように様々なことを聞くことが多かったんです。それでも、嫌な顔をせずに対応していただけて、とても満足しています」(高橋氏)。

「私は、意見をだいぶ言いました。途中で大分きついことも言いましたね。他の会社の話も聞きましたけど、比較しても柔軟な対応を取ってくれたのではないかという印象は受けています」(川﨑氏)。

こうして、仮運用中に同社での運用に必要な項目や帳票類、データ間の連動などカスタマイズが必要な部分の洗い出しを行った。一部の帳票については、保有資産であるドットプリンターを活用する方法で印字内容を調整し、3カ月の仮運用期間を経て、実際に利用するサーバの導入作業や、全社員への今後の運用についての説明会を行い、2016年1月に無事に本稼働した。

迎えた本稼働 課題解決だけに留まらない効果とは?

高橋 美喜 氏
高橋 美喜 氏

本稼働直後の心境を高橋氏はこう教えてくれた。

「当時は、無事に本稼働できたという安心感よりも、弊社側の導入担当者という立場として”システムが止まりませんように”という不安の方が大きかったです。本稼働直前まで機能を追加してもらっていたので、本当に不安でした」

しかし、その不安は杞憂に過ぎなかった。本稼働した年明けより、旧システムは一度も動いておらず、エグゼクス販売管理のみで業務を遂行できている。ユーザー側からの問い合わせやクレームも無くシステムは安定稼働している。

エグゼクス販売管理を導入したことで、これまでできなかった原価管理ができるようになり、手書きでの業務に割く時間はゼロになったという。元々は、受注から納品まで手書きで処理していた業務が、エグゼクス販売管理を導入することで電子化することに成功したのだ。また、電子化できたことで細かい数字の集計ミスや請求までの手間が無くなった。導入後について川﨑氏は次のように話す。

「仮に導入せず、旧システムのまま運用していたら、1〜2年で大変なことになっていたと思います。時間でいうと1〜2割の削減に留まりますが、効果として大きいのは、自分の仕事が会社にどれくらい貢献しているかがわかるようになったことですね。例えば、手書きだった時はシステムでいうコードしか書かないので、自分がどの程度売り上げに貢献しているのかという感覚が薄かったんです。導入後は、システムに入力すると売り上げ金額がすぐに分かり、工数を入力すると粗利まで瞬時に分かります。自分の仕事や売り上げを見える化できたという効果が大きいです。旧システムのように、まとめて入力する運用では無くなったのでリアルタイムで必要な情報を確認することができるようになりました。システムを前にすると、まるで飛行機のコックピットに座ったかのようです。飛行機のコックピットではエンジンや燃料、油圧、速度など様々な情報が計器で効率的に確認できますよね。これに似ていて、弊社の案件情報がシステムの前に座り数回クリックをするだけでリアルタイムに把握できるようになりました。これは、管理者の立場としては伝票登録の時間短縮よりも大事な要素です。問題がある案件に対しては、すぐに軌道修正ができますし、顧客からの問い合わせにも素早く対応ができるようになりました。また、ワークフロー機能を使い見積りを申請するため、ミスも減りました。コードだけでなく全て確認することができるので、コードに対しての品名や金額が間違っていないか、納品物に誤りが無いか、というチェックができるようになりました」

旧システムの課題を全て解決するだけでなく、「見える化・ミスの削減」という効果まで得ることができたのだ。

目指すはさらなる業務改善

最後に、今後の展望について教えてもらった。

「販売管理という視点では工程管理ができるようになりました。今後は、工程の詳細スケジュール管理というところまでできたらと考えています。受注後、物件が完了するまでの、設計図作成や現場工事の工程などの作業スケジュールとその進捗状況が数回のクリックで確認できるようになるとさらに便利になります。工程の詳細スケジュール管理に関しては、当初は導入時に実装したかったのですが、販売管理で管理する項目と工程管理する項目を整理し、運用に乗せるイメージが描けずに見送ることにしました。今後可能であれば実装したいという考えは今でもありますね。また、勤怠管理との連動も将来的には実装したいと考えています。勤怠管理を電子化することで入力者と管理者双方のコストを下げられますし、販売管理システムと連動することでさらに細かい利益率を管理できるようになると考えています。コックピットの計器を増やして、より迅速、適切な判断ができるようになればいいと思っています」

エグゼクス販売管理を導入することで当初の課題は解決できた。さらなる業務改善・効率化を目指し、システムエグゼと同社の挑戦は続く。

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